CRAFTWORKの新作「geminism ~げみにずむ~」プレイ感想
狂気な儀式を行う、双子の姉妹の物語。
はじめに
三大電波ゲームで馴染みのある、「さよならを教えて」。その発売から20年の時を経て、CRAFTWORKから、新たなる新作、「geminism 〜げみにずむ〜」が発売された。
実はまだ、私は「さよならを教えて」は未プレイなのだが、浪人が終わってからゆっくりとプレイするのを心待ちにしている。
この作品のプレイ時間は約6時間ほどだ。5000円ほどなので、少し割高だが、CRAFTWORKの20年ぶりの新作なので、強気の値段設定なのだろう。
この記事にネタバレは含まれません。と、思ったが、後半少しネタバレがある。その部分は事前に記載する。
全体の印象
私はこのゲームは、事前知識を一切なしでプレイした。制作会社や鬱ゲーなのか萌ゲーなのかさえ知らなかった。
最初に思ったのは、他のゲームでは味わえない独特の雰囲気だ。
この物語は、廣杣 桔梗と、廣杣 深紅の双子の姉妹による「仕會わせ」という儀式を描いている。この儀式では、桔梗と真紅が不完全な体を奪い合う。どちらかが勝利した場合、その者が体の一部を自分のものにすることができる。全ての体を奪えた者が勝ちという、単純な物だ。
しかし、私が惹かれたのは、この奇妙な設定そのものではない。
本作全体を包む、どこか現実とはかけ離されたような雰囲気だ。可愛らしい立ち絵、男たちの能天気な会話、日常的なシーンの端々から、このまま終わるはずがないという感覚が、伝わってくる。
愛情、嫉妬、自己犠牲。そう言った感情が複雑に絡み合い、いつしか私は、どちらが勝つかという感情より、どのような結末を迎えるかが気になっていた。
また、この儀式には監督的な人物が存在する。桔梗は山家 淡墨と、真紅は月城 月白と共に暮らし、戦いの武器の支援や生活の補助などをしている。
良かった点
救いのない選択肢
ノベルゲームにはよくある選択肢というシステム。ただ淡々と文章を読み進めるのではなく、ユーザが選択をし、物語の展開を変えることができる、素晴らしい機能だ。
だが、この作品はその機能を逆手にとっている。さよならを教えてにも共通していることだが、どんな展開も、選択肢の中からしか選べないのだ。避けたいのに避けられない。自分で選択するしかない絶望感が、そこにあった。
本作のテーマ
この作品は仕會わせによる儀式を描いている。だが、それは要素の一つに過ぎない。ネタバレは避けるので、深いところまでは言えない。だが、プレイしたら本当に心に残る作品になると思う。最後の衝撃的な事実が、忘れられない。
気になる人は、以下の公式PVを見てほしい。
実は大きなヒントが隠されたいる。そして、やはりさっぽろももこ。ノベルゲームに合ういい歌を作ってくれる。
桔梗と真紅の声優が双子
これはプレイ後にWikipediaを覗いた時に分かった。声優の名字が同じだったのだ。まさか作品内だけでなく、声優までも双子だとは。驚かざるをえない。
双子でも一人は声が低く、もう一方は声が高い。私は歌はあまり好きではなく、聴くことは少ないが、ノベルゲームの歌は聴くことがある。そして、女が2人で高音、低音に分かれて歌われている曲が大好きだ。下に貼ってあるyoutubeから、聴くことができるので是非。
https://youtu.be/hL88FLOFwbY
気になった点
注意 少しネタバレを含むかもしれない。 物語に関わるネタバレはしない。
淡墨と月白の過去がもう少し知りたかった。
このゲームには、3つのルートがある。桔梗ルート、真紅ルート、そして淡墨月白ルートだ。
解放要素である、淡墨月白ルートで、二人の過去が描かれる。だが、どのような出来事があって、今の二人がいるのかなどを、もう少し詳しく知りたかった。
ただ、回収していない伏線はないので、よしとしよう。
それ以外の不満点はない。
最後に
このノベルゲームは本当に素晴らしい物だった。今までプレイしたものの中で、上位5には入るであろう。 終わり方も、ハッピーエンドではないが、バッドエンドとも言い難い。ただ、心に靄が残らない終わり方なので、私は好きだ。 (いや、本編はいいのだが、淡墨月白はもう少し知りたかった)。 そして、儀式が始まる際の言葉が個人的に好きだった。 この記事は、クリアした翌日に書いているが、まだ余韻が残っている。 気になった人は是非、プレイしてみてほしい。