ETERNITY BLOG

カテゴリを問わず、色々投稿していくブログ。

1,395 文字 約 4 分

生きるとは何なのか。命の終わりと向き合う100万ダウンロードされたノベルゲーム ナルキッソス プレイ感想

はじめに

ナルキッソスには色々なエピソードがある。steamだと6作品。その中で今回はメインであるナルキッソス1,2を話していく。ちなみにノベルゲームでは敷居が高い人もいるかもしれない。漫画もあるので是非見てほしい。数々のノベルゲームをプレイしてきた僕だが、今までで一番心をえぐられた、悲しい作品だ。本当にみんなにおすすめしたい。
ちなみにsteamではナルキッソスは基本無料。陰鬱な話が続くが、始める敷居は低いと思う。

あらすじ

ナルキッソス1

舞台は、不治の病に侵された者たちが入院するホスピス「7F」。
新たに7Fの住人となった主人公は、そこで長く入院生活を送る無口な少女・せつみと出会う。病室の窓から見える景色だけがすべてだった彼らだが、ある冬の日、主人公の父親が持っちる、白いホンダ・インテグラのキーを手に入れ、突発的に病院からの脱走を企てる。

「家にも、7Fにもいたくない」

明確な目的地も希望もないまま、ただ西へと車を走らせる2人。限られた命のタイムリミットが迫る中、高速道路を駆け抜け、淡路島を目指す。死と隣り合わせの彼らが選んだ、静かではかない、たった1度きりの逃走劇。

ナルキッソス2

ナルキッソス1からさかのぼること数年前。せつみがまだ7Fのルールを知らなかった頃の前日譚。
舞台は同じくホスピス「7F」。元カトリック教徒で車好き、そして風変わりな明るさを持つ少女・姫子。死にゆくものと残されるものは互いにどうすればいいのか。

感想

フリーゲームの中では断トツに素晴らしいノベルゲーム。おすすめのプレイ順は1をやってから2。そのあとにもう一度1をやるのもいいかもしれない。2を始めるときにもう一度せつみが現れる時はもう泣ける。

ノベルゲームにおいて、「不治の病」や「生と死」を扱うものは決して珍しくない。劇的な奇跡が起きた入り、涙を誘うような、私が大嫌いなお涙頂戴ものもある。
しかし、ナルキッソスはその対極にある。
奇跡は起きず、ただ淡々と、死へのカウントダウンが進んでいく。プレイヤーに涙を強要するのではなく、行き場のない喪失感を得られる独特な空気感を持った作品。

せつみの魅力

この作品を語るうえで外せないのがせつみだ。彼女はよくいるノベルゲームにでてくるヒロインのように、明るくふるまって主人公を癒してくれるのではない。口数は少なく、表情も乏しく、短い命の期限を確信し、諦めている目をしている。
ただ、ふと見せる、普通の少女のような楽しそうな顔、かわいい服を買ったときに喜ぶ無邪気さ。んんんんんんががあぁぁぁわいいいい!!
本当にかわいい。

そして、2ndをプレイすることで、せつみの魅力とこの作品の深みがさらに増す。
2ndを終えてから1stのせつみの言動を思い返すと、彼女がどれほどのものを背負い、あの冬の逃避行に出ていたのかが痛いほどわかり、まったく違う景色が見えてくる。これが最初に行った、2をプレイした後に1をプレイしなおすのもいいかもしれないといった理由だ。まあ、私は1度プレイした物をすぐにやり直すのはやらないが。

終わりに

「ナルキッソス」は決して明るく、楽しいゲームではない。しかし、プレイし終わった後に残る、透明で冷たい空気感、そして喪失感は他のノベルゲームは得られないものだ。
基本このゲームは無料らしいので、ノベルゲームが好きで未プレイの人は、是非、静かな夜にでもプレイしてみてほしい。

コメント

コメントを書く