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1,099 文字 約 3 分

VN「一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう」クリア感想

あらすじ

主人公の少年鏡夜は、ある日突然見知らぬ薄暗い廃墟の一室で目を覚ます。記憶は途切れていて、何故か自分の体はピクリとも動かすことができない。周囲にはだれもおらず、ただ時間だけが過ぎていく状況だった。

そんな彼の前に、長い髪の少女が現れる。しかし、彼女は鏡夜の目の前で突然、圧死や焼死など、惨たらしい死を迎えては生き返るという、異常な現象を繰り返していた。身動きが取れない鏡夜は、この得体のしれない少女を頼るしかなく、彼女に自分を運んでほしいとお願いすることから2人の奇妙な旅が始まる。

外に広がっていたのは人間の起こした戦争よって完全に崩壊し、生き物の気配が一切なくなってしまった終わった世界だった。彼女(あさぎり)は世界を滅ぼした人間の罪を償うため、神様から地球上のすべての生物の死を追体験するという過酷な使命を与えられていた。

世界の滅亡を信じたくない鏡夜は、他の生存者を探すため、あさぎりとともに荒野を歩み始める。

このゲームは、滅亡した世界に残された2人きりの、死に続ける少女と生きる切ない物語。

感想

プレイ後

プレイし終わったあと、しばらく画面から目を離せなくなるような余韻が残った。「一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう」は、絶望的な世界観ながら、どこか暖かく、そして心を揺さぶられる、たった4時間ほどでクリアできてしまう短いノベルゲームながら、圧倒的に心を揺さぶられるノベルゲームの傑作だった。

ネタバレは避けるが、本作のカギとなるのがこの印象的なタイトルだと思う。一見すると奇抜で不気味なタイトルだ。しかし、最後までクリアした今なら断言できる。この「行きましょう」「逝きましょう」「生きましょう」といういきましょうの順番そのものが、物語のカギであり、全てを表している。ただ単にインパクトを狙って言葉を並べたのではない。なぜこの順番でなければならなかったのか。ストーリーを進めるごとに、その真意がプレイヤーの心に重く、深く突き刺さってくる。

これ以上話すと物語のネタバレになってしまうので話せない。ただ言いたい。重く、切なく、絶望的な物語だ。しかし、まったく救いようのないように思える世界で、2人は何のために「逝き」、そして何のために「生き」るのか。非常に重いテーマを扱いながらも、文章は読みやすく、最後までプレイして本当に良かったと思える作品だ。

余談にはなるが、このゲームはwater phoenixが作成した。なのでなんとなくクロたんに似ているし、話し方も似ている。もうさささぐをプレイして6年がたつ。久しぶりに思い出したし、私が初めてプレイしたノベルゲーム。もう一回やろうかなと思った。

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